2026.07.29

コーポレートサイトのリニューアル費用は、既存デザインを部分的に変更する小規模な改修で30万〜100万円程度、サイト構成やCMSまで見直す標準的なリニューアルで100万〜300万円程度が一つの目安です。コンテンツ制作や撮影、SEO設計、システム連携まで含める場合は、300万〜500万円以上になることもあります。
ただし、費用はページ数だけでは決まりません。既存コンテンツをどこまで流用するか、URLやCMSを変更するか、原稿・写真を誰が用意するかによっても、見積もり金額は大きく変わります。
特にリニューアルでは、既存ページの棚卸し、コンテンツ移行、旧URLから新URLへのリダイレクト、アクセス解析の引き継ぎなど、新規サイト制作にはない工程が発生します。見積もりに含まれていない場合、公開直前や公開後に追加費用が発生する可能性があるため注意が必要です。
この記事では、コーポレートサイトのリニューアル費用を規模・目的別に整理し、予算ごとに依頼できる範囲、見積もりの内訳、追加費用が発生しやすい項目、費用対効果の確認方法まで解説していきます。
目次
コーポレートサイトのリニューアル費用は、デザインのみを変更するのか、サイト構造やコンテンツ、CMSまで作り直すのかによって異なります。
ホームページリニューアル全体の発注データでは、平均費用は138.2万円、中央値は88.6万円とされています。ただし、実際の金額は目的や制作範囲によって大きく変わるため、平均額だけで予算を決めるのは避けましょう。
主なリニューアルの範囲と費用の目安は、次のとおりです。
| リニューアルの規模・目的 | 費用相場 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 部分改修・小規模リニューアル | 30万〜100万円程度 | デザイン調整、フォーム改修、一部ページの変更 |
| 標準的なコーポレートサイト | 100万〜300万円程度 | サイト構成、デザイン、CMS、基本ページの見直し |
| 集客・採用を強化するリニューアル | 200万〜500万円程度 | SEO、導線設計、原稿制作、事例・採用コンテンツ追加 |
| ブランド刷新を含むリニューアル | 300万〜500万円以上 | ブランド設計、コピー、写真・動画、デザインルール作成 |
| 大規模・高機能サイト | 500万円以上 | 多言語、外部システム連携、大量ページ移行、独自機能 |
金額はあくまで目安です。同じ20ページのサイトでも、既存の文章や写真を流用する場合と、取材や撮影から作り直す場合では費用が異なります。
サイト全体を作り直さず、一部のページや機能だけを変更する場合の価格帯です。
主な対応内容は次のとおりです。
既存の文章、画像、CMS、URLをそのまま使用できれば、費用を抑えやすくなります。一方、サイトの目的や構造自体に問題がある場合は、見た目だけを変更しても、問い合わせや採用などの成果につながらない可能性があります。
企業情報やサービス内容を整理し、サイト構成、デザイン、CMSまで見直す場合の中心的な価格帯です。
一般的には、次のような作業が含まれます。
ただし、取材・撮影・記事制作、複雑なデータ移行、外部システムとの連携は、別料金になる場合があります。
問い合わせや採用応募を増やすことを目的に、サイト構造やデザインだけでなく、コンテンツや導線まで改善する場合の価格帯です。
主な対応内容として、次が挙げられます。
採用サイトやオウンドメディアを同時に新設する場合は、コーポレートサイト本体とは別の制作費が発生することもあります。
ページ数が多い企業サイトや、複数部署・拠点・サービスを持つ企業では、500万円を超えるケースもあります。
費用が高くなりやすい主な要件は次のとおりです。
この規模では、一般的なWeb制作だけでなく、システム開発やインフラ移行の費用も含めて検討する必要があります。
予算ごとの実施範囲を把握しておくと、制作会社への相談や社内稟議を進めやすくなります。
ただし、同じ予算でも既存素材の流用率や機能要件によって内容は変わります。以下は一般的な目安として確認してください。
50万〜100万円では、小規模サイトや部分的な改修が中心です。
| 含まれやすい内容 | 含まれにくい内容 |
|---|---|
| テンプレートを活用したデザイン変更 | 大規模な戦略・競合調査 |
| 5〜10ページ程度の制作・調整 | 原稿の全面的な書き直し |
| 既存文章・画像の流用 | 写真・動画撮影 |
| 基本的な問い合わせフォーム | 複雑なシステム連携 |
| 既存CMS・テーマの調整 | 大量ページの移行 |
既存サイトの課題が限定されており、必要なページや素材を自社で準備できる場合に選択しやすい価格帯です。
100万〜300万円では、標準的なコーポレートサイトの全面リニューアルを進めやすくなります。
主な内容は次のとおりです。
原稿制作や撮影を含む場合は、制作できるページ数が少なくなることもあります。
300万〜500万円では、デザインだけでなく、集客や採用、ブランディングを意識したリニューアルを進めやすくなります。
すべてのページを作り込むのではなく、問い合わせや採用など、成果への影響が大きいページへ予算を集中させる方法もあります。
500万円以上では、大規模サイトや複数の目的を持つプロジェクトが対象になります。
例えば、次のようなケースです。
要件定義、設計、制作、移行、検証に必要な担当者が増えるため、ディレクションやプロジェクト管理の費用も大きくなります。
制作会社の見積もりは、各工程を「一式」として記載する場合と、作業別に分ける場合があります。単価だけで比較するのではなく、各項目にどこまでの作業が含まれているかを確認しましょう。
リニューアルの目的や課題を整理し、サイト全体の方針を決める工程です。
主な作業は次のとおりです。
戦略設計を省くと、デザインは新しくなっても、必要なページや導線が不足する可能性があります。
情報設計では、ユーザーが目的の情報へ移動できるように、ページ構成や導線を設計します。
ディレクション費は、単なる連絡費ではありません。関係者の意見を整理し、目的・品質・納期を管理するための費用です。
デザイン費には、トップページや下層ページの見た目だけでなく、サイト全体のルール作成も含まれます。
同じレイアウトを使うページは、ページごとではなくテンプレート単位で見積もられる場合があります。
完成したデザインをWebブラウザで表示・操作できるように実装します。
レスポンシブ対応は、現在の企業サイトでは基本要件として含まれることが一般的です。ただし、モバイル専用の複雑なUIやシステム画面がある場合は、追加工数が必要です。
サイトへ掲載する文章、写真、動画などを制作する費用です。
「原稿は自社支給」となっている場合、文章の企画・執筆・編集は見積もりに含まれません。誰が、いつまでに、どの品質で用意するかを決めておきましょう。
リニューアルでは、既存サイトから新サイトへ情報を移す作業が必要です。
ページ数が多い場合、自動移行ツールを使用できるか、手作業が必要かによって費用が大きく変わります。
既存URLを変更する場合は、旧URLと新URLを対応させ、適切なリダイレクトを設定します。
主な作業は次のとおりです。
Googleも、URL変更を伴うサイト移行では、旧URLと新URLを対応させ、恒久的なリダイレクトを設定し、移行後の検索状況を監視するよう案内しています。
詳しい注意点は、関連記事「サイトリニューアル時SEOで注意する点は?」も参考にしてください。
サイト公開前後には、表示やフォーム、計測設定の確認が必要です。
「公開作業一式」に何が含まれているか、見積もり段階で確認しましょう。
リニューアル費用は、単純なページ数よりも、ページの種類、コンテンツ制作、システム要件、関係者数などに左右されます。
見積もり金額が高い場合は、どの要件によって工数が増えているのか確認してください。
同じデザインを流用できるページと、個別設計が必要なページでは制作工数が異なります。
例えば、50ページあっても5種類のテンプレートで作れるサイトと、20ページすべてに個別デザインが必要なサイトでは、後者の方が高くなる場合があります。
リニューアル前に、既存ページを次のように分類する必要があります。
大量の記事や画像を持つサイトでは、この棚卸しと移行だけでも大きな工数がかかります。
文章や写真を自社で用意できない場合は、ライター、編集者、カメラマン、動画制作者などの費用が追加されます。
社員・顧客への取材では、日程調整、構成、インタビュー、原稿確認なども必要です。
次のような機能は、既存のCMS設定だけでは対応できず、開発費が必要になる場合があります。
企業規模が大きく、広報、営業、人事、法務、情報システムなど複数部署が関わると、会議や確認、修正の回数が増えます。承認者、確認範囲、修正回数を事前に決めておくと、スケジュール遅延や追加費用を抑えやすくなります。
短納期では、通常より多くの担当者を配置したり、並行作業や休日対応が必要になったりする場合があります。公開日から逆算し、要件定義、制作、確認、修正、テストに必要な期間を確保しましょう。
初回見積もりが安くても、制作中に必要な作業が追加され、最終的な金額が上がる場合があります。契約前に、基本料金へ含まれる範囲と、別料金になる条件を確認しましょう。
| 追加費用が発生しやすい項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 原稿制作 | 構成・執筆・編集・校正のどこまで含むか |
| 撮影・素材 | 撮影人数、日数、交通費、画像購入費 |
| 修正対応 | 無料修正の回数・期限・対象範囲 |
| コンテンツ移行 | 移行できるページ数、画像・記事データの範囲 |
| リダイレクト | URL対応表と301設定を誰が行うか |
| サーバー・ドメイン | 移行、設定、契約手続きが含まれるか |
| CMS・プラグイン | ライセンス料、更新料、契約主体 |
| アクセス解析 | GA4・GTM・CV設定の引き継ぎ範囲 |
| 公開後の修正 | 保証期間と不具合・仕様変更の区別 |
| 保守・運用 | 月額費用で対応する内容と回数 |
相見積もりを取る場合は、各制作会社へ同じ条件を提示する必要があります。依頼内容が異なるまま金額だけを比較すると、安い理由や高い理由を正しく判断できません。
制作会社へは、最低限次の情報を共有しましょう。
要件が固まっていない場合は、要件定義や戦略設計から依頼できる会社を選びます。
「デザイン費」「ディレクション費」「SEO対策費」などの名称だけでは、実際の作業内容が分かりません。
次を確認しましょう。
制作実績を見る際は、見た目だけでなく、その会社がどの工程を担当したかを確認します。
「同業界の実績があるか」だけでなく、自社と近い規模・目的・課題のプロジェクトを経験しているかも重要です。
制作会社全般の比較方法は、関連記事「おすすめWEB制作会社・ホームページ制作会社紹介」でも詳しく解説しています。
契約前に、次の所有権や管理権限を確認しましょう。
制作会社名義で契約されている場合、会社を変更するとサイトやデータを引き継げない可能性があります。
公開後の不具合対応期間や、月額保守で対応する内容を確認します。
「保守」といっても、次の内容は別料金になる場合があります。
リニューアルの効果は、デザインの印象だけでは判断できません。目的ごとにKPIを設定し、公開前の数値と公開後の変化を比較しましょう。
公開前に、次の数値を記録します。
基準値がなければ、公開後にリニューアルの成果を判断できません。
目的に応じて、確認すべき指標は異なります。
| リニューアルの目的 | 主なKPI |
|---|---|
| 問い合わせ獲得 | CV数、CVR、有効リード、商談数 |
| 採用強化 | 応募数、面接数、採用単価、内定承諾率 |
| SEO・集客 | 表示回数、非指名流入、重要ページ流入 |
| ブランド理解 | 指名検索、直接流入、主要ページの閲覧 |
| 情報発信 | 更新回数、公開までの日数、運用工数 |
| 問い合わせ削減 | FAQ閲覧、自己解決率、サポート件数 |
費用対効果を計算する際は、制作会社へ支払う初期費用だけでなく、公開後の運用費も含めます。
見積もりが安くても、自社で更新できず毎回追加費用が発生する場合は、長期的な総コストが高くなる可能性があります。
費用を抑える際は、必要な工程まで削るのではなく、目的への影響が小さい項目を整理します。
特に、移行・リダイレクト・テストを省くと、公開後の不具合や検索流入減少につながる可能性があるため注意してください。
リニューアルで達成したい成果を1〜3個程度に絞ります。
例えば、問い合わせ獲得が目的なら、会社沿革の演出よりも、サービス、料金、事例、フォームへ予算を配分する方が適している場合があります。
すべてのページを作り直すのではなく、現在も利用価値のある文章、画像、記事を選びます。
ただし、古い情報や成果につながっていないページまで移行すると、制作・管理コストが増えるため注意しましょう。
社内で対応しやすい作業には、次のものがあります。
戦略設計、デザイン、開発、SEO移行など、自社で判断・実装しにくい領域は外注を検討します。
予算や納期が限られている場合は、重要なページから優先して公開し、後から追加する方法があります。
ただし、公開後の追加制作まで含めた総額とスケジュールを事前に決めておきましょう。
導入目的が明確でないアニメーション、会員機能、チャット、外部システム連携などは、開発費・保守費を増やします。
「あると便利」ではなく、利用者数、運用担当者、成果への影響から必要性を判断してください。
最後に、リニューアルの費用や見積もりについて、よくある疑問を解説していきます。
部分的な改修で30万〜100万円程度、標準的な全面リニューアルで100万〜300万円程度が一つの目安です。
コンテンツ制作、撮影、SEO、外部システム連携まで含める場合は、300万〜500万円以上になることもあります。
ページ数が少なく、既存の文章・画像・CMSを流用できる場合は可能なことがあります。一方、戦略設計、原稿制作、撮影、複雑な移行や機能開発まで含めるのは難しい場合があります。
次の費用が別途発生する場合があります。
制作会社によって異なります。タイトルやサイトマップなどの基本設定だけをSEO対策と呼ぶ会社もあれば、検索需要調査、サイト構造、コンテンツ、リダイレクトまで対応する会社もあります。
具体的な作業内容を見積もりで確認してください。
2〜3社程度を比較すると、価格や提案内容の違いを把握しやすくなります。ただし、各社へ異なる条件を伝えると比較できないため、目的、ページ、機能、素材、移行、保守などの条件をそろえましょう。
次の作業が含まれているか確認してください。
安いこと自体が問題なのではなく、必要な作業が含まれているかが重要です。
コーポレートサイトのリニューアル費用は、部分改修で30万〜100万円程度、標準的な全面リニューアルで100万〜300万円程度が一つの目安です。集客・採用コンテンツ、撮影、SEO、システム連携まで含める場合は、300万〜500万円以上になることもあります。
費用はページ数だけでなく、既存コンテンツの流用率、テンプレート数、CMS、原稿・撮影、外部システム連携、関係部署の数などによって変わります。
また、リニューアルでは、コンテンツ移行、旧URLから新URLへの301リダイレクト、GA4・GTM・Search Consoleの引き継ぎなど、新規制作にはない作業が必要です。これらが見積もりに含まれていない場合、公開直前や公開後に追加費用が発生する可能性があります。
複数の制作会社を比較する際は、同じ要件を渡し、作業範囲、成果物、追加料金、権利、公開後の保守まで確認しましょう。制作費の安さだけではなく、目的達成に必要な工程が含まれているかを判断することが重要です。
この記事を書いた専門家(アドバイザー)
著者情報 プロテア
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